対人恐怖症、社交不安症のカウンセリング

対人恐怖症を克服したいという方へ

対人恐怖症という心の病は、人間自体が怖いのではなく、他人に嫌われること、他人に否定されること、他人に迷惑を掛けてしまうことなどが怖いと感じて、それが日常生活に影響を及ぼすレベルである状態です。
対人恐怖症を克服するためには、対人恐怖症のことや自分自身のことをよく理解することが大切で、カウンセリングは話を聴かせて頂きながら知識やアドバイスを提供して克服を目指す取り組みです。

対人恐怖症を克服するためには、対人恐怖症とはどういうものかを客観的に把握することが必要です。
そのために対人恐怖症の人が抱えている心理的特徴について知っておいて頂きたいと思います。

対人恐怖症の原因である他者意識と自尊心

人間の意識は思春期を境に社会の中で関わる人を親しく安心できる人、話はするがあまり親しくない人、お互いに認知しているけど話すことがない人、知らない人という感じで、分類するようになります。
このような分類が生じると、他人の視線、他人の評価というものが大なり小なり気になり始めます。
この際に他人の視線や他人からの評価について不安に思う意識が高まり対人恐怖症になってしまうのです。
他者意識に対する過剰な警戒心は対人恐怖症の人が抱えている特徴の1つと言えます。

もう1つ対人恐怖症の人に特徴的なのは自尊心の低さです。
幼少期からの体験で自尊心が十分に育っていなかった場合、他人の視線や評価は自分に対して否定的なものだと決めつけやすくなってしまいます。
幼少期から、自分に自信を持つことができていなかったことが、思春期に起きる他者意識の分化に伴って、自分は他人から否定的な視線や評価を受けるものだと結論付けられてしまうのです。
その結果、人前で話ができない、何気ない会話ができない、人の視線が怖いという感覚を持つようになってしまうのが対人恐怖症なのです。

対人恐怖症の人の割合

自分が対人恐怖症であることを自覚している人、自覚していない人を合わせると世の中の7人に1人程度は対人恐怖症になると言われています。

対人恐怖症の心理的特徴を抱えていて、生活を送る上で支障をきたす人たちと対人恐怖症の特徴を持っているが生活に支障が出るほど困っていないという人を合わせると7人に1人くらいになるそうです。

対人恐怖症の可能性を感じた時、
『こんな風に考える自分はおかしいのではないか』と思ってしまい、カウンセラーに相談することにも抵抗を感じてしまう人もおられます。
しかし、対人恐怖や対人不安を感じてしまうことは決しておかしいことではないので、1人で抱え込んでしまわないことが大切です。

対人恐怖症を克服への心理的アプローチ

対人恐怖症は、それを生み出している心理的要因に対するアプローチが必要となります。
対人恐怖を含めた恐怖感というのは、脳の大脳辺縁系と言われているネットワークが関係しているのですが、その働きを抑制して不安や恐怖を感じても生活に支障がないようにコントロールする働きを担っているのが前頭前野と言われる部分です。

この前頭前野は、話を聴いてもらったり、他人の考え方に触れたり、自分と他人の考え方を照らし合わせて思考したりすることで機能が高まっていくと言われています。
カウンセリングを受けることは、その中で行われるさまざまなアプローチによって恐怖感を生んでいる大脳辺縁系の働きを抑制する前頭前野を鍛えるための1つの方法です。
対人恐怖症の克服を目指している方はカウンセリングをご利用下さい。

対人恐怖症の種類とカウンセリング

対人恐怖症にはいくつもの種類があります。
人前で顔が赤くなることへの不安、 人前にでると頭が真っ白になる、電話をする時に誰かに聴かれることが怖い、会食で食べ物が喉を通りにくい、 他人の視線が怖い、自分の視線が不適切な方へ向かないか不安、容姿が見にくいと思われないかという不安、自分の口や体が臭いのではないかという不安など、他にもさまざまな対人恐怖症の傾向があります。
人によって悩んでいる内容に違いがあるので、カウンセリングではまずはしっかりと話を聴かせて頂き内容に合ったサポートを進めていきます。

当オフィスは対人恐怖症の相談も多く、さまざまなタイプの悩みに対応してきた実績があるので不安や恐怖感で人間関係を上手く築けない、外出することに抵抗がある、学校や職場に行くことが怖いという方はカウンセラーにご相談下さい。

対人恐怖症の方はカウンセリングを受けるとなると『上手く話せるか』、『相手を不快にさせないか』、『話をしたら変に思われないか』などの不安を感じることもあるかもしれませんが、まずはそこで勇気を出して一歩を踏み出して頂ければと思います。
カウンセラーは、対人恐怖症の方が抱えておられる心の負担、人によって悩みが違うことなども理解していますので、安心してご相談下さい。