不倫や性犯罪は性依存症という病気

この記事は、夫が性依存症かもしれないと感じている女性、性依存症の夫に悩まされている女性に読んで頂きたい内容です。
夫の様子や行動がおかしいと感じた時、その段階で性依存症だという仮定することは難しいと思います。
この記事を見つけた段階では、「うちの夫は性依存症かもしれない」と感じ始めていると思うので、今後の夫婦関係のため、自分自身の判断のためこの記事に書かれていることを参考にして頂いたり、相談が必要な場合はカウンセリングをご利用頂ければと思っています。

夫の性依存症と妻の判断

夫が性依存症で、不倫や性犯罪などを繰り返していたことが明らかになると、女性は今後どうするのか決断に迫られます。
夫の不倫や性犯罪の事実を知った後は、感情が不安定で冷静に物事を考えることが難しく、どのような判断をすればいいのか迷ってしまう女性は少なくありません。

普通なら離婚をするだろうと思うかもしれませんが、妻の立場から容易に決断できることではないのです。
特に子供がいたら、その子が幼いほど決断に迷いが生じます。

夫が不倫や性犯罪をしたという事実が分かった場合、妻である女性にはいろいろな声が入って来ると思いますが、自分の本心を大切にして決断することが望ましいと思います。
周囲から聞こえてくる“常識”に従う必要はありません。
自分の現在の状況を整理すること、夫の状態を適切に把握すること、そして自分の本心と向き合うことからどのような判断をした方が良いのか考えることが大切です。

夫が性依存症だと判明した時

夫が不特定多数の人と浮気を繰り返していたり、明らかに変わった性癖を持っていることがわかった場合、または性嗜癖行動によって犯罪を犯した場合は、性依存症であると思ってもらって良いかと思います。

夫が性依存症だとわかっても、離婚をした方が良いのか、離婚をしない方が良いのか判断が難しい時は、夫が自分が性依存症であることを認め、改善していこうと考えているかという意思を確認して下さい。
一緒に生活していくためのは、夫が性依存症を克服することは必須の条件になると思うので、焦って判断を下さずに夫の意向を確認してみて下さい。

性依存症は、改善しなければ同じ過ちを繰り返して、妻や他の人に迷惑を掛ける可能性が非常に高い病気です。
夫が性依存症であると感じた段階では、その程度がどのようなものなのかを専門的な知識を持っているカウンセラーに相談することが最初の一歩です。

性依存症の重症度は何でわかるのか

夫が性依存症である可能性を感じた時、カウンセリングを受けて頂くことで性依存症の重症度はある程度分ります。
男性がカウンセリングを受けて頂くことが望ましいのですが、夫の性依存症だと思われる行動の内容、頻度、継続している期間などが分かっていれば、配偶者の方から話を聴くことである程度重症度が分かります。

性依存症の重症度は、どんな行動をしているのか(依存行動)、それはいつから続いているのか(継続期間)、どれくらいの頻度で行っているのか(行動の頻度)、そして本人が自分の問題意識や改善意欲がどの程度あるのか(否認の心理の強さ)ということで判断しています。

特に問題意識や改善意欲の有無の見極めは重要で、依存行動、継続期間、行動の頻度だけを取って大したことがないと感じても、それらを認めて自分の行動を改めようとしないような問題意識と改善意欲のない状態は、性依存症を悪化させる恐れがあります。

性依存症を深刻化させる否認の心理

否認の心理とは、性依存症だけでなく依存症全般の問題意識や改善意欲に影響する心理的要素です。
自分が依存症であること、改善のための取り組みが必要なこと、自分の力だけは改善が難しいこと、自分の行動で周囲の人に負担を掛けていることなどを認めようとしない心理状態が否認の心理で、これが強い人は自分の行動を隠すための簡単に嘘をつくようにもなります。

否認の心理が強いと依存行動、継続期間、行動の頻度という要素がどうであれ、その状態から改善しようとしないので依存度は深刻な状態だと言えます。
反対に、依存行動、継続期間、行動の頻度という点から見たら依存度が高い人でも、否認の心理が低い状態なら、カウンセリングにも真面目に取り組んで依存症を克服している事例は何件もあります。

自分の夫が性依存症かもしれないと思ったら、問題点を指摘した時にどのような言動をするかを観察してみて下さい。
否認するような言動が多い場合は否認の心理が強いと言えますが、自分の問題点を認めてカウンセリングにも通うという発言が比較的素直に出てくれば克服できる可能性も高いと思います。

反対に否認の心理が強いと感じたら、カウンセリングを受けることを説得する、一度の説得で拒否するようなら自分がカウンセリングを受けて、現時点で何をすべきかを把握して下さい。
また、夫の否認の心理が強い場合は、今後の夫婦関係をどうすべきかという悩みも大きくなるので、その点に関してもカウンセラーに相談して頂ければと思います。

性依存症の夫を持つ妻のカウンセリング

夫の性依存かも知れないというような行動が発覚した時には、夫自身がカウンセリングを受けるか、夫婦で一緒にカウンセリングを受けるのが望ましいのですが、上記にも書いてある否認の心理が強い場合は夫がカウンセリングを受けることに抵抗を示すことがあります。
しかし、夫の行動を考えると放っても置けない、または自分自身の今後について大きな決断が必要になるかもしれないという場合は、妻である自分自身がカウンセリングを受けることを検討してみて下さい。

夫の依存行動について妻からの相談を受ける場合は、夫の依存行動の重症度の確認、否認の心理の強さの確認、自分自身の現状の把握と感情や思考の整理などを行って頂けるようなカウンセリングを行います。

これまで性依存症やその他依存症の方、その配偶者のカウンセリングをたくさん行っていますが、依存症を克服して夫婦関係も改善している人はたくさんおられます。
反対に依存症である夫の否認の心理が強いため、離婚を決断する方もおられます。
どちらの結果になるにしろ、カウンセリングを受けて1つひとつの判断をしていくことは、適切な見極めができる可能性を高め、心の整理をすることにもつながります。

性依存症の夫と離婚をせずに支えていく場合も、離婚をして生活をしていく場合も、心理的な健康度を出来る限り保つことが自分の人生をより良くするためには大切なことなので、そのためのカウンセリングを活用して頂ければと思います。

カウンセリングによって正しい問題意識を持つ

夫が性依存症であった場合、その問題は夫自身の心の問題です。
依存行動は、ストレスが関係しているので夫婦関係で生じたストレスが依存行動に影響していることはありますが、それでもストレスによって性依存になってしまうという状態自体は夫が自分で克服していく必要のある問題です。

離婚をせず夫を支えていくという決断をした場合、夫婦関係を見直してストレスを減らしていくための努力は一緒に取り組んでいくものですが、性依存の本質的な部分は夫自身が自ら克服していく問題ですので、正しい問題意識を持って適切な取り組みをしていくためのもカウンセリングを受けることは有効だと言えます。

夫が性依存症かもしれない、夫に止めて欲しい性的な問題行動があるという方は、カウンセラーにご相談下さい。