買い物依存はストレスが原因の浪費癖

買い物依存症は、ストレスを買い物で解消することで誤魔化している心と行動の問題です。
ストレスが溜まった時に買い物をすると一時的に気持ちがスッキリするという効果に依存してしまっている状態です。
買い物をしたいという動機が、買おうとしている物が欲しいのではなく、買うことでストレスを解消することになっているのですが、本人は自分の心の中でその物が欲しい理由を作り買い物をしています。

そのため、買ったものを使わない、身につけないということも多々あり、家の中には梱包されたままのさまざまな商品が放置されているというのも買い物依存症の人の特徴です。

買い物依存症を止めるためには

買い物依存症の克服は、まずは買い物を止めることで、買い物を止めている間にストレス耐性と自己制御力を身につけることです。
カウンセリングは、そのための心理的なケア、知識の提供、自己制御の方法の指導などを行いながら、買い物依存症の克服に必要な思考力や判断力の向上を促していく取り組みです。

買い物依存症を止めるためには、カウンセリングを根気よく受けることです。
カウンセリングを受けながら一時的に買い物を止めることが出来ている人でも、また買い物をしてしまって心が折れそうになっても再度克服を目指して取り組み、買い物依存症を克服していくという流れが多いです。

買い物依存症を止めるためには、止めるという意識を持って取り組みをスタートさせること、そして途中で挫折しそうになっても耐えることが大切です。
カウンセラーは、多くの人の相談を受けてきた経験から依存症を克服する人の辛さを知っているので、克服を目指す人に寄り添いサポートします。

衝動的に買い物をしてしまう人はカウンセリングへ

カウンセリングに来られている人は、買い物が止められないという方、家族の中に買い物依存症の人がいるという方です。
買い物依存症の人は、男性よりも女性に多いため、カウンセリングに来られる方も女性が大半です。

買い物依存症を克服したいとカウンセリングに来られている方は、自分が買い物依存症かもしれないと思って予約をしたという方もおられますが、うつや神経症などの心の病の相談に来られている中で買い物依存症であることが明らかになり、うつや神経症と一緒に改善に取り組まれている方もたくさんおられます。

依存症全般に言えることですが、自分が依存症であることを認めにくいという背景があるために、どうしても改善に取り組むタイミングが遅くなり、経済状態はもちろん人間関係にも支障をきたしてしまう方が多いのです。

自分の浪費癖、最近の買い物の状態などから、自分はもしかしたら買い物依存症かもしれない感じている方も買い物依存症ではないだろうと思われている方も、一度下記のチェック項目をご確認ください。

もしかしたら買い物依存症かもしれない

自分はもしかしたら買い物依存症かもしれないという方や周囲から買い物依存症だと言われたり、買い物を抑えた方がいいと感じている方は下記の項目の中で、いくつの項目が該当するかチェックしてみてください。

買い物依存症チェックリスト
  • 嫌なことがあった時、我慢をつづけた後に買い物をしたくなる
  • 今どうしても必要がないものでも買ってしまうことが多い
  • 買い物に行くと予定外のものをたくさん買ってしまう
  • 現金がなくてもカードを使って買い物をしてしまう
  • カードの限度額いっぱいまで買い物を続けてしまう
  • 高価なものを買うと気分がスッキリする
  • 買ったのに封を開けずに置きっぱなしの物がたくさんある
  • 買い物をしたことを家族に黙っている、またはウソをつく
  • 買い物をした後に罪悪感や不安を感じる

どうでしたか?
正直、該当するものが1つでもあれば買い物依存症、もしくはその予備軍です。
該当する項目が多いほど良くない状態であり、即カウンセリングを受けた方がいいと言えるでしょう。

依存症は本当に身を滅ぼす怖い問題です。
自分や家族に依存症の疑いがあれば、いち早く依存症に詳しい専門家に相談してください。

買い物依存症の克服を目指すカウンセリング

買い物依存症のカウンセリングは、開業当時からたくさん行ってきましたが、その経験から言えることは、依存症の中では改善しやすいということです。
相談に来られる方は、男女比では3:7で女性が多いのですが、女性は男性に比べると自分の非を認めてカウンセリングに取り組む人が多いということも買い物依存症が改善する人が多い要因だと感じています。
別の言い方をすれば、男性も根気よく取り組めば改善の可能性は非常に高くなるということでもあります。

買い物依存症の心理的要因とカウンセリングでのアプローチ

買い物依存症になっている人は、自尊心が低下している人が多く、自尊心を満たすことを目的に買い物をしてしまう傾向があるのですが、買い物では一時的に買い物をしたことによる満足感が得られるだけです。
むしろ、必要のないものを買ったことで自己嫌悪の方が大きくなり、その気持ちを和らげるために買い物をするという悪循環に陥ってしまいます。

カウンセリングでは、買い物をしてしまう心理的な要因を緩和することと買い物という行動をコントロールするための方法の指導を同時進行で進めていきます。
カウンセリングを受けることを躊躇している人の中には、買い物を止めることができない場合はカウンセラーに怒られるのではないかと不安に思っている方もおられるようですが、そんなことはないので安心していただければと思います。

カウンセリングは、買い物を止めたいという思いが行動として定着することを支援するためのものですので、買い物依存症かもしれないと感じている方は、カウンセラーに相談してください。