再犯後もカウンセラーが改善を支援します

性犯罪加害者の中には、カウンセリングを受けているうちに油断をして十分に改善が進んでいない段階でカウンセリングを受けることを止め、何カ月、何年後と時間が経ってから油断をして再犯をしてしまう人がおられます。

再犯をした後、再度カウンセリングを受ける人も多いので、その方達にどのような経過の中で再犯が始まったのか聴いているのですが、ある日盗撮や痴漢などの衝動が出るようになり、やってはいけないと思いながら生活をしている中で自制が効かなくなって犯行に及んだということが多いようです。

再犯をしてしまう背景には、『もう自分は性犯罪をしないだろう』という油断があります。
ある程度カウンセリングを受けたことにより生じる油断、一度逮捕されたり、刑務所に入ったことにより生じる油断などがあると再犯の可能性が大きくなり、実際に再犯をしてしまうということが起きるのです。

弊社では、再犯後も性犯罪を抑止し続けるために支援を致します。
一度相談をしていたのに再犯をしてしまうと、カウンセラーと顔を合わせにくいという思いがあるかもしれませんが、再度カウンセリングを受けてください。

性犯罪行為は治ったと思い込むことが危険

カウンセリングを受けることを止めた人達は、おそらく自分でもう大丈夫だと判断しています。
実際にカウンセリングの中でもそういう思い込みが感じられる発言が出ることもありそれを指摘しますが、指摘も受け入れずにカウンセリングに来なくなり再犯をしてしまうのです。

性犯罪をする人は、否認の心理と言って自分の問題点や不都合な点を認めない、困難な現実から逃げようとする傾向があり、その心理的特徴を克服しなければ、性犯罪を再発する可能性が高くなってしまいます。

性犯罪加害者が、もう自分は性犯罪などするはずがないと根拠のないことを考えたり、そのような発言している状態というのは非常に危険な状態なのです。
実際には再犯をしている人ほどカウンセリングの中で油断が感じられる発言が多いという傾向があるので、そのような発言が出ている人には警戒を促します。

油断が生じていることを指摘して気を引き締めてくれる方もおられるのですが、指摘されても考えが変わらずカウンセリングを勝手に中断する人もいます。

性犯罪の抑止と危機感の有無

カウンセリングに通って順調に性犯罪の抑止ができていて、再犯の可能性が少なくなっていっていると感じる人たちに共通する点は危機感を持っているという点です。

『衝動はないが、再犯しない保証はない』、『自分の精神状態が悪くなれば衝動がでるかもしれない』

という危機感を持ち、カウンセリングに通うだけでなく、自分の生活を変えて日頃の習慣から再犯の可能性を低くすることを継続しているのです。

そのため、明らかに生活に変化が生まれていて、否認の心理も小さくなっています。
そして仕事や夫婦関係、子供との関係、恋人との関係なども良い方向に変化している様子が伺えます。

再犯をしたらカウンセリングへ

再犯をした場合、中断したカウンセリングを再開することに勇気が要と思いますが、カウンセリングを再開して下さい。
性犯罪も含め、依存症を改善したいのならカウンセリングが必要です。

残念ですが、性犯罪を犯しているということは、自分の衝動を制御できない、自分の意思で適切な行動を選択できないということが証明されているのです。
その人が、自分の意思だけで性犯罪を抑止し続けることは難しいと考える方が妥当です。

自分は放っておいたらまた再犯をしてしまうかもしれない人間だという事実を受け止め、二度と同じことをしないように取り組むことが必要です。
再犯をして罰を受けたとしても、それはもうしないという根拠にはならないので、真摯に再犯の抑止に取り組んで頂きたいと思います。

カウンセリングは、性犯罪加害者が更生して社会生活を立て直すための命綱です。
カウンセラーが人生を立て直すためにサポートしますので、しっかりと取り組んで頂きたいと思います。