強迫行為、強迫観念の克服のために

強迫神経症で悩んでいる方は、自分が抱えている強迫行為、強迫観念を誰かに相談できずに、強迫神経症であることを隠して生活しています。
社会の中で普通に生活をしている方が多く、周囲はその人が強迫行為、強迫観念に悩まされていることはわからないように振舞っています。

しかし、強迫行為や強迫観念が、その人の生活に支障をきたしている部分は多く、何かを制限したり、諦めざるを得ないこともあるのです。

強迫神経症は、自分の心にストレスという負荷が掛った時に決まった行為や観念が生じるという心の病なので、話を聴いてもらいながら自分の心の状態に反応して強迫神経症の症状が生じないようになることを目指してカウンセリングを進めていきます。

カウンセリングでは、強迫行為、強迫観念を克服して、制限したり、諦めていることを求めることが出来る生活を手にしていただけるようにカウンセラーが話を聴かせていただきます。

強迫神経症の発症年齢と改善の傾向

強迫神経症の発症年齢は、平均で20歳前後と言われています。
男性は児童期、青年に気発症する人が多く、女性は成人後の発症が多いとのこと。
この病気の男女比はほぼ同じです。

カウンセリングをしていると、比較的若い時に発症するということと改善のために必要な取り組みは関係していると感じています。
なぜなら人間は年齢が若いほど、自分のストレス状態を把握するための力も弱ければ、心理的葛藤と向き合うための思考力も未熟なので、ストレスが強迫行為や強迫観念となることもあるのでしょう。

カウンセリングでは、その特徴を踏まえて強迫神経症はもちろん、それと関係する脳の働きなどの知識を提供すること、自分の心の葛藤を整理する思考力が身につくような対話を続けることを意識したアプローチを行っています。

実際にカウンセリングを継続して知識が増え、自分の状態を知識によってとらえることができるようになったり、いろいろなストレスと向き合う思考力、対応力が身についた人が強迫神経症のカウンセリングから卒業して行っている傾向を感じています。

強迫神経症の種類

強迫神経症の特徴、恐怖の対象は人によってさまざまです。
強迫神経症のカウンセリングの中では、下記のような内容の相談を受けることが
多いように思います。

・確認行為・・・施錠、電気、窓などを何度も確認してしまう。
・不潔強迫・・・自分の身体の汚れが気になって、何度も洗わずには気がすまない。
・加害恐怖・・・自分が不注意によって誰かを傷つけないか不安になる。
・被害恐怖・・・何かの出来事で傷つくのではないか不安になる。
・不完全恐怖・・・あるべき場所に物を置かなければならないと不安になる。
・数唱強迫・・・4、9などの不吉な意味合いを感じる数字を避けたり、数え続ける。
・縁起恐怖・・・社会的、倫理的、宗教的によくない行いをしないか不安に駆られる。
・疾病恐怖・・・ガンや心臓病など、命に係わる重い病になっているような気持ちになる。
・自殺恐怖・・・自分は自殺をしてしまうのではないかという不安になる。
・保存強迫・・・大切なものを捨ててしまうのでと不安になり、ゴミだらけになる。

強迫神経症は、上記のような特徴の総称なので、人によってさまざまな強迫観念、強迫行為があります。

強迫神経症の相談へのカウンセリングでの対応

強迫行為や強迫観念を持っておられる方は、『こんなことを話したらおかしな人と思われないだろうか』という不安を持っています。
そのため、自分の強迫行為や強迫観念について人に話すことがなく、自分の心の中に留めてしまうことで客観的に強迫行為、強迫観念について考える機会を持つことが出来ません。

強迫神経症は、自分の強迫行為、強迫観念について十分に話を聴いてもらうところから改善が始まるのです。
カウンセラーは、強迫神経症に関する理解を持っているので安心して話して下さい。

話を聴かせていただく中で、アドバイスをしたり、改善に必要な提案をさせていただきます。

強迫神経症チェックテスト

自分が持っている強迫行為、強迫観念をチェックしてみて下さい。

強迫行為チェック
○戸締りをしても、何度も確かめに戻ってしまう。
○手洗いをしてもきれいになってないと感じて、手を洗い続ける。
○ガスの元栓、電気やエアコンの消し忘れが気になって確かめに戻ってしまう。
○服を着たり、何かを行う時に決められた順序でないと気になってやり直しをする。
○車を運転していると、少しの音で誰かを跳ねたのではないか気になってしまう。
○その他、止められない行動がある。

強迫観念チェック
○電車のつり革、ドアノブなどは、汚いのでさわりたくない
○尖っているものがとても怖いと感じる。
○自分が誰かに暴力を振るっている場面が頭に浮かぶ。
○体臭など、周囲の人に臭いと思われていないかと心配になる。
○反道徳的、反社会的なことをしたいと思ってしまう。
○ものを捨てるのが不安で、部屋に必要のないものが溢れている。
○その他、気になって仕方がないことがある。

テストの結果はいかがでしたか?
強迫神経症に関しては、強迫行為も強迫観念もどれか1つにチェックが入り、それが自分の生活を窮屈にしてしまっている場合やスケジュールや行動に
支障をきたしている場合は、一度カウンセラーご相談下さい。